top of page

『ピンクはうわついて』制作風景  

1. 言葉:ナツオ

ふと頭に浮かんだ「春はうわついてどうにもならない」から、なんとなく心情吐露の方向で一気に書いた。

「どうにもならない」「どうしようもない」という、やや韻を踏んでみようとした(?)歌詞がウルフルズの『ガッツだぜ』のようで気に入っています。

何かを表現したいというよりも、つらつらと言葉をつなげているうちに、冬の時代を生きている人に「春は来るよ!」という謎の応援の気持ちが湧いてきたので、全体としてエールを送る感じになった。

余談ですが、音楽によって『カードキャプターさくら』の広瀬香美ポップ感が出て、『ガッツだぜ』が『カードキャプターさくら』になったー!と、音の影響力に感動した作品でもあります。

また、これとは別で用意していたタネも、竹内まりや『毎日がスペシャル』崩れみたいなもので、メロディで説得力を持たせるタイプのものでした。

もっと言うと、仮で用意していた『毎日がスペシャル』崩れも『ピンクはうわついて』も、何かを言っているようで特に何も言っていない歌詞です(これを言い出すと、大抵のものが何も言っていないというツッコミは置いておいて)。

これを作った時期は、意味のない歌詞でもメロディの効果で見れるものにしてほしいなと、音に頼りたい気分だったのかもしれません。


 

2. 絵:キノピ

タイトルの通り浮ついて、ふわふわとした気分の高揚がテンポよく書かれている文章。具体的なものを描くと説明的になりそうで、なかなか画面が定まらず悩みました。

ダーク、コズミック、エキセントリックというワードから、背景に宇宙空間のようなイメージで深い青を配置。メインはピンク、白、黄緑でライラックが弾けてこぼれるような感じ。西日というワードから、日没前に輝く太陽のような橙をライラックの背後に配置し、高揚感や喜びの黄色を散りばめて構成しました。

考えれば考えるほど描けなくなるので、なるべく考えないように手を動かし、春のそわそわ、うきうきした気持ちを意識しながら、やや開き直って一気に完成させました。


 

3. 音楽:古田愛弓

 

言葉だけを読んだときに感じたリズミカルさ、春が来たそわそわやうきうき、「この胸、ときめき」を絵のパワーでブーストさせた、爆発させたようなそういう感覚がありました。ピンクたちが弾け飛んだ絵によって言葉たちのキラキラがギラギラ一歩手前まできたようなこのときめき感が表現できるようなポップスを目指しました。

bottom of page